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2020.08.05 市場経済社会の中で変貌してしまった建築業界
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コロナ禍で先が見えない経済状況が続きます。それでも必要な建物は次々に造られます。

建築を造る建設業界は、ハウスメーカーや地場の工務店、地方ゼネコンから大手やスーパーゼネコン等、細く分類され数え切れない程の会社が存在します。

下請業者さん達を取り纏める総合建築業を営む建設会社はハウスメーカーも含め此処10年程で大きく変貌して来ました。

大きく言ってしまえば“ものづくり”の代表と思っていた建設会社さん達の多くが“ものづくり“をしなくなったと言っても過言ではありません。

住宅産業を例にすると、パナソニックグループは当初から彼らのカタログ一冊で住宅全てが完成すると言う巨大住宅建材メーカー。其れに対抗するよう衛生陶器のイナックスやトステムグループが2011年にLIXILと言う巨大メーカーを誕生させ、YKKやダイケングループも新しい建材グループメーカーを誕生させています。

地方の工務店でさえ、建具や家具を職人を使って自ら造作する事を止めメーカーから既製品の建具、家具を納入するようになりました。だから外壁も屋根も、玄関ドアも内部の建具も家具も全てが巨大メーカーからの納入なので何処の家も同じような外観で同じ様な塩ビシート印刷による内装住宅で溢れています。

建具も家具も本物の木材は使用されず、塩ビの印刷シートで覆われたもの。幾ら使い熟しても愛着も味わいもでない産業廃棄物と紙一重の工業製品です。

殆どの建設会社、工務店も大きな市場経済の“うねり”に呑み込まれ完全に“商社化”してしまっています。物をメーカーへ発注し建築現場に納めるのを見届けるだけ。一般作業員、時には納入業者が現場で取付迄行います。

現場監督さんは、物の納期と出金を管理し、ものに対するクレーム処理等は全て納入業者であるメーカーに負わせる仕組みです。現在監督さんの仕事はエンドユーザーにカタログを提示して「どれにしますか?」と尋ねて値段を決めるのが仕事。

私達のような一部の設計士は有能な職人さん達と一緒に、唯一無二の価値あるものづくりを志す者ですが、世の中の流れは確実に其れを許さない方向へと流れ、様々な優秀な職人さんも私達も要らない社会へと向かっていました。

ところがエンドユーザーも賢いはず。塩ビ印刷のフェイク建材が人の心を掴むはずも無く、単に金額が安いと言う造る側の欲から出て来るニーズは長く続くはずありません。
此れから必ず差別化の時代が訪れます。巨大建材メーカーにできない事が社会から必要とされるはず。コロナ禍で中国で作っていた建材もあてにできない時代。

私達の行うものづくりの仕事は決して消滅する事はありません!

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