2016.02.18 高齢者施設における手掛けの意味!
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先日の朝、高齢者施設お伊勢茶屋の理事長さんから電話を頂いた。
東京から施設見学にこられるポスピス研究者Yさんと会わせたいので施設まで来るようにと連絡だ。

外部からもやはりこの施設は特別に映るようだ。

Yさんは他の施設には真似のできない施設だと言われた。
現在の介護施設様式は欧米の施設を真似て造られたもので、畳敷や杉の無垢縁甲板で裸足での日本的な生活を基本としたものはあり得ないらしい。欧米的考えからフロアに座ると言う行為は人の尊厳を損なう事になると言う。

この施設のメインとなるコミュニティ空間は畳と杉の縁甲板でおまけに堀コタツまで造ってある。廊下の床も杉の無垢縁甲板で造られていて、トイレや水回りまでいざって行ける構造となっている。其処に手摺は無い。

手摺では無くて手掛けがある。手掛けは壁沿いに見付け30ミリの幅で出っ張りが出ているもの。手摺を掴むのでは無くて手掛けに指を掛けるのである。

不思議なのは手摺を握り締めると背中が曲がるが、手を開いて手掛けに指を掛けて下方向へ体重を掛けると背中は伸びてくる。

身体が麻痺状態になると手は開き難くなるようだが、手の平を開いて指を伸ばすと腕から背中へ向かって身体が芯がシャンと伸びてくるような気持ちになるから面白い。

この様な仕掛けは、永年介護の仕事に対し問題意識を持って従事しながら考えて行かないと解り得ない事かも知れない。普通の施設であれば、誰もが何の疑いも無く手摺を建物の至る所に張り巡らせてしまう。

手摺には十分な強度も必要な為、安い物では無くかなり高価な設備でもある。

次回へと続く!

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