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2017.11.14 建築現場から見える社会情勢
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来年竣工のRCマンションプロジェクトの現場がある。

この現場では、工事着手早々、地盤補強の為の杭打ち機械の手配がつかず工程は2週間ほど遅れた。その後の土工事で地盤面から1メートル以下の部分の土の状況が悪く、基礎下2.5m迄の地面掘削が必要だが、その掘削周囲の土が脆く、直ぐ崩壊する事が判明し、鋼矢板の手配が必要になり更に2週間程遅れ、結果一月以上の遅れが発生した。

それに、鉄筋職や型枠大工職の絶対的な不足も手伝い、スケジュール短縮の道は困難を極める状況が続いている。

現場のスケジュールと現場に入る人の管理、それにコスト管理を担当する、この現場監督のH氏は毎日が戦いの連続で、気を緩めると途端に取り返しの付かない状況に陥ってしまう。綱渡りの毎日だ。

当初の計画スケジュールからは実際設計の契約が遅れ、そのまま建築確認申請の許可がずれ込み、遅れ気味にスタートした工事である。
工事での工期短縮に期待していたものの、更に遅れる状況となった。
2月初旬の完成予定は3月初旬の完成へと軌道修正が行われ、現在の現場は進捗している。

そもそも工事を進める為に最初に必要となる杭打ち機械の絶対数が足りない状況があるのは、民主党政権下、コンクリートから人へ政策と、産業構造の転換が打ち出されて、日本中で大活躍していた杭打ち機械の多くが東南アジアの発展途上国へと二束三文で売り飛ばされてしまい、杭メーカーも淘汰されて来た状況があっての事。

だから東北大震災や熊本大震災、それにオリンピック特需とか言っても、地盤補強に必要な杭打ち機械の絶対数が、日本国内に足りないのだからしょうがない。

それに国内で建設業に携わる殆どは、団塊世代の現代日本の近代化を支えてきてくれた、世界一真面目で勤勉な先輩方である。そんな人達に支えられて来た。その後の建設業界は、キツイ、汚い、危険の3kで若い人材からは嫌われる業界と言うイメージが先行してしまい、新しい人材が育って無い。職人と言われるものづくりの名人達も社会から消え去るばかり。

或る現場の状況の比較では、日本人の手による鉄筋工より、ベトナム、インドネシアからの訓練生が手掛けた現場の方がとても綺麗な仕事だったりしている。丁寧な日本人の手仕事に寄る仕事と言うのは、既に過去の認識で、現場では外国人の丁寧な仕事の方に魅力を感じる時代へと変わって来ている。

今日はここまで、次回に続く。

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