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2010.10.16 解体寸前だった!唐津の大島小太郎邸その後
 宗偏流の離れ茶室を持つ大島小太郎邸は、隣地大志小学校全面改築工事予定のため、今年度当初からの解体撤去処分が市議会の承認も受けすでに決定されていました。
 今年の始め、唐津の陶芸家中里先生よりお電話を頂き、3年程前に私が記した大島小太郎邸のお茶室についての考察を御覧になられたとの事で、今年2月27日に大島邸での講演依頼をお受けしたことから、約8ヶ月程保存活動にも少し関らせて頂いておりました。
 当時の状況では、新年度始まりの4月から解体が始まるという勢いで、すでに打つ手は無く、絶体絶命の雰囲気でした。そんな状況の中、未来の唐津の為に、現代唐津の基礎を築いた大島小太郎の屋敷を絶対に何とかしなくてはならないと言う強い意志で地域の枠を超えて市民同士、結束しようと大島邸保存活用のための会を立ち上げられたのが、今となっては遠い昔のように感じてしまいます。唐津のシンポジウムではコーディネータを御引きうけし、佐賀でのシンポジウムでは急きょ長野先生にパネリストを命じられ、要所で関わらせて頂きました。城内を考える会の皆様の運動は、さまざまな形で新聞、雑誌、テレビ等のメディアに取上げられ、全国規模に広がる運動となりました。そうして神奈川大学の西先生がアドバイザーとして入られ、行政と残す会の人達との懇話会が立上がり数回の話合いの末、移転全面保存と言う形で決着がついたようです。私自身は、この頃も本業が忙しく、世界遺産も大島邸運動も少し遠のいております。
 全面移転保存については、偶然居合わせたこの時の行政と市民が折合いを付けたという決着のような、大島小太郎邸の建物やその土地が持っている歴史的な価値を無視した、人と人との身勝手な判断のような気がしてなりません。しかしながら、当初の大島邸存続が絶対不可能と言われていた状況からすれば、短期間にしては、あまりに大きな成果を引き出せた歴史を変える市民運動であった事には違いありません。私は、一昨年の佐賀藩幕末遺産の世界遺産への登録推進と今年の大島邸保存と、市民活動で地域の歴史を変ることのできた事例を2度も経験する事が出来ました。本当に貴重な経験でした。10月27日は大島邸保存活動を展開されている城内を考える会からの報告会と言う事で御招待頂きました。大変楽しみにしております。
↓大島邸茶室敬日庵
大島小太郎邸 大島小太郎邸 大島小太郎邸 大島小太郎邸