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2008.09.15 NPO活動の記事
=2008/09/15付 西日本新聞朝刊=
佐賀藩史跡「世界遺産に」市民2団体運動に本腰 県に支援要望書

 九州・山口6県が共同で世界遺産登録を目指している「近代化産業遺産群」の構成資産に、佐賀市の三重津(みえつ)海軍所跡地など佐賀藩の史跡を追加してもらおうと、地元の特定非営利活動法人「NPOまちづくり研究会」(三原宏樹会長)と「佐賀伝承遺産研究会」(土師俊資会長)が運動を本格化させている。12日には古川康知事あてに要望書を提出。両団体は他の歴史研究グループとの連携も深めており、三原会長は「郷土が誇る文化財を広くアピールするためにも運動の輪を広げたい」と話している。
 九州・山口の同遺産群は、明治維新で飛躍的に近代化を成し遂げた域内の産業遺産の集まり。世界遺産登録の前提となる国内暫定候補リスト入りを目指し、山口、福岡、佐賀、長崎、熊本、鹿児島県の関係者が、構成資産として官営八幡製鉄所(北九州市)や軍艦島(長崎市)など22件を選定。昨年末には、国内暫定候補リストに加えるよう6県共同で提案書を文化庁に提出した。
 県内では唐津市の旧高取家住宅のみが構成資産に選ばれているが、両団体は「佐賀藩の歴史遺産も日本近代化の先駆けという点で、世界遺産構想の構成資産にふさわしい」と主張している。
 三重津海軍所は1858年、佐賀藩主の鍋島直正が現在の佐賀市川副町と諸富町の境に設立。国内で最も古い海軍基地の一つで、1863年に国産蒸気船「凌風丸(りょうふうまる)」の建造を開始した。
 両団体はこのほか、大砲を製造した「築地(ついじ)反射炉跡地」(佐賀市長瀬町)や、長崎湾に侵入した外国船を攻撃するために築いた「四郎島砲台」(長崎市)跡地なども構成資産に追加したい考え。
 川崎俊広県教育長に手渡した古川知事あての要望書では、三重津海軍所跡地などを構成資産にするよう九州知事会への提案を求めた。
 13日には、両団体とともに佐賀藩史跡の掘り起こしを進める「幕末佐賀科学技術史研究会」(小川博司会長)が佐賀大の協力を得て、築地反射炉があった正確な位置を確認するため、跡地とされる日新小学校で電磁波調査を実施。その結果、校舎玄関前の一角で鉄などの金属が埋まっている反応が示された。
 佐賀伝承遺産研究会の土師会長は「反射炉の場所や詳細が明らかになれば、佐賀藩の高度な技術が証明される。各遺産をストーリーとしてつなぎ合わせ、草の根レベルで佐賀藩史跡を盛り上げていきたい」と話す。